真冬の新潟県に初めて行きました。
新幹線往復の日帰りで、石打丸山スキー場へ行ってきたわけですが、
若者のスキー人気が下がってきているとか、格安ツアーバスの台頭とか、そういった話題を聞くなかで、新幹線でのスキーツアーはそこまで混まないのかなとタカをくくっていたわけです。
実際には土曜の朝の新幹線は軒並み満席。びっくりしました。
いや、ちょっと考えればそんなこと容易に想像ついていたわけですが、自分のなかで越後湯沢へのものすごい偏見がありました。
「上越新幹線は死んだ」と思っていた
北陸新幹線が金沢駅まで開通したのと同時に、上越新幹線は金沢行特急への接続という一つの役割を失いました。というか、冬の新潟に行ったことのない自分からすれば「もう上越新幹線いらなくね?なんで2階建て走ってんの?」くらいに思っていました(失礼)
そのモヤモヤが、この越後湯沢駅の混み具合を見て解決したわけです。
田中角栄の力で強引に通しただけじゃなかったんですね。ちゃんと需要あるんですね(超失礼)
「越後湯沢は死んだ」と思っていた
過去に一度だけ、越後湯沢に宿泊したことがあります。
その時は10月の後半、夏の行楽シーズンでも、スキーシーズンでもない時期。
街に人がいない。建物に明かりがない。
ただの田舎であれば「これが日本の原風景!都会の喧騒から離れたのどかな暮らし!」といった悠長なことも言ってられるのでしょうが、人気のない暗い街に無機質なリゾートマンションが立ち並ぶ風景は不気味の一言。ゴーストタウンとはまさにこのことか・・・と思った記憶が強く残っていました。
だからこそ、冬の越後湯沢の栄え具合にはびっくりました(笑)
越後湯沢駅、きれいなんですよ。
やっぱり、季節型の行楽需要依存はなかなか大変なんだろうなぁ
大盛況の冬の越後湯沢駅を見て少し安堵しました。
とはいえ、やはりゴーストタウンの印象が拭えません。
ある記事で見た星野リゾートの社長さんの発言を思い出しました。
「日本の観光業は年間100日が黒字、残り265日が赤字」
日本人の休暇が特定の期間に集中し、休暇の分散取得が進まないことを念頭に置いた発言だと記憶していますが、越後湯沢のようなスキーリゾートはまさにその言葉を体感できる土地です。
越後湯沢の場合は「100日」がスキー場のオーブンする冬場を指すのだと思います。上記の発言とは趣旨が若干ずれるものの、冬場の需要に特化するあまり、それ以外のシーズンに稼げるものがない(せいぜい学生のサークル合宿が来るくらい)寂しい土地のように感じます。
自然豊かな「ガチの田舎」であればまだ救いがあったのだと思います。
古びたタワーがいくつも立ち並ぶ光景は、とても観光地としても魅力を持つポテンシャルを感じることができないのです。
うまく活かす手段はないかなぁ・・・。
(訪問日:2018年2月17日)