(2020.3追記)現在、ニューかめりあは旅客の取り扱いを停止しております。ご注意ください。
2019年の大晦日に放送された「孤独のグルメ」でも登場した博多-釜山航路。
ドラマでも出てきた高速船のビートル号が有名ですが、同じ区間でフェリーも運航していることはご存知でしょうか。
博多港と釜山港を運航するニューかめりあ号は、両港を約5時間半(博多港→釜山港)で結ぶフェリーです。約3時間弱で結ぶビートル号よりもスピード面では劣りますが、運賃は割引のない通常運賃でも6,480円(二等客室)で、キャンペーン運賃では1,500円というものもあります。
外国への渡航に船または飛行機が必要な日本では、LCCのキャンペーン価格などを除いては最安クラスとなるのではないでしょうか。
先日、釜山行きのニューかめりあ号に乗船する機会がありましたので、そのレポートをお届けします。
博多港への行き方
博多駅から博多港国際ターミナル方面のバスは、西日本シティ銀行前F乗り場からの発車です。博多駅の地下道からは西21番出口が便利です。
通常の路線バスと快速バスがあります。快速バスは2両連結になっているのが目印。
自分は路線バスの方に乗車しましたが、20分ほどで到着したと思います。
あくまで路線バスなので、大きな荷物を持っての乗車はやや不便です。
その他、天神方面からもバスの利用が可能です。
また中洲付近からであれば徒歩30分ほどで行くことも可能とのことです。博多駅近辺の道路は混みますので、余裕のある方は歩いてみるのも良いかもしれませんね。
博多港到着から乗船まで
バスを降りて、まずはチェックインを済ませます。
出港は12:30ですが、チェックイン時間が10:30〜11:30ですので要注意です。
1階のフロアに、ビートル号を含め各社のカウンターが並びます。昨今の日韓関係の悪化もあり、いくつか運航を休止している会社があります。
チェックイン時に、出国税1,000円を現金で支払います。
購入時に出国税が含まれる航空券とは異なり、事前にオンライン決済をしていても出国税だけはここで支払う必要があります。
さらに、博多港国際ターミナルのターミナル利用券というものも、500円で購入します。
ここが少し面倒ですね...チケット購入時に一括で済めば良いのですが、色々と事情があるのでしょう。
以上を済ませると、2階のフロアにて出国審査となります。
乗船時には、飛行機のような手荷物検査はありません。これはびっくり。
貴重な”HAKATA”の出国スタンプを押され、出国審査はあっという間に終了。
ターミナル到着からここまで、わずか15分ほどです。
乗船口の前には、小規模ながら免税店もあります。
いよいよ乗船
早速乗り込みます。
船内設備の案内です。
ニューかめりあ号にはレストランやお風呂、さらにコンビニやカラオケもあります。
わざわざここでカラオケする人いるのかな、、、
(この時はね、いたんですよ、これが。日本人の親子でした。)
今回は二等室の利用です。
二等室は定員10名程度の相部屋。床はカーペットで布団もついています。
安くても横になれるのがフェリーの良いところですね。
ちなみに部屋は自動的に割り振られ、場合によっては男女混ざっての部屋利用となることもあるようです。
雑魚寝形式ですが、布団ひとつ分程度のスペースは確保されています。
荷物置き場はしっかりと確保されています。小さめのスーツケースぐらいであれば問題なく置くことができます。ただし、鍵をかけられるような場所はなかったと思いますので、貴重品の扱いには注意してください。
バイキングは‥?
事前にいくつか乗船記を確認し、ニューかめりあのレストランにはバイキングがあるとのことで、これを楽しみにしていたのですが、何か事情があったのか、この日はバイキングがありませんでした。船内案内にもあったのに、、、
気をとりなおして、定番のカツカレーを。
トレーの感じとか、雰囲気があって良いですね。
食堂って感じです。これはこれでよかったのではないでしょうか。
冬の日本海なので、それなりに揺れます。
あまり長くはない航路なので、揺れが苦手な方は食べない方が良いかもしれませんね。まあそもそも乗らないと思いますが。
ちなみに、レストランの営業時間は12:15〜13:15と非常に短めです。
この日は12:30出港と言いつつ12時すぎには船が動き出したので、出港とほぼ同時という具合でした。
大揺れの大浴場
もう一つのお楽しみはお風呂です。
こちらは追加料金なしで入れます。
シャンプーとボディソープはありますが、タオルは付いていませんので、買うなりレンタルするなりが必要です。自分はタオル持参でしたので問題なし。
揺れる船の中でお風呂に浸かるというのはなかなかのものです。船の揺れに合わせて浴槽のお湯も波打つので凄いことになります。あまりゆっくり浸かれませんが、お風呂から望む大海原の景色はなかなか良いものです。写真や動画でご紹介できないのが残念。ぜひ体感してほしいです。
対馬を通過
出港から3時間ほど経つと、対馬の沖を通過していきます。
この日は天気が良く、デッキからの眺めも最高でした。寒いけど。
日本の携帯の電波はちょっとだけ入るときもありますが、基本的には日本の電波も韓国の電波も両方入らない微妙な状況が続きます。対馬沖で若干電波が入りますが、思ったよりは使えませんでした。
ちなみ韓国の電波は釜山到着の30分くらい前から入り始めたような気がします。
釜山到着。バスがなくて焦る
夕暮れとともに、朝鮮半島が見えてきました。
釜山港の夜景、絵になりますね。
というわけで釜山港に到着。
入国手続きを済ませ、税関とともに、ここでやっと荷物検査があります。
釜山港のターミナル内はなかなか綺麗です。
両替、観光案内所、Wi-Fiレンタルなど、基本的なものは大体揃っています。
自分もここで両替を済ませ、観光案内所で日本語版の地図をもらい、さあ釜山市内へ向かおう、というところだったのですが...
なんと、釜山駅方面のバスが終了していました。。
これは後から知ったことですが、ニューかめりあの釜山港到着が18:00に対し、釜山駅方面への最終バスは18:15。入国手続きなどを考慮すると、まず乗ることは不可能です。
ということでタクシーに乗ることに。
初めて上陸した国でいきなりタクシーに乗るというのは非常にドキドキする経験でしたが、地下鉄2駅ほどの距離で550円くらいと日本よりかなり格安。迷いながら公共交通機関を探すならタクシーに乗っちゃった方が楽かもしれませんね。
とはいえ、ビートル号利用であればこのような事態は起きないと思いますので、ご安心を。
その足で、ひとり焼肉をしました(笑)
日本でもやったことなかったのに!
1万円未満で国境越えクルーズが楽しめるのはここぐらいだと思いますので、ぜひ乗ってみてはいかがでしょうか。
(乗船日: 2019年12月27日(金))