当ブログでも度々お世話になっているアルピコ交通の松代線。今回はその松代線から、私の”推しバス停”である野池バス停をご紹介します。
野池バス停の推し要素は…ずばり「車内アナウンス」です。路線バスにはよく、近隣の企業や店舗による広告が出されるわけですが、野池バス停では、(著作権的に)かなり際どい内容の広告が流れます。その内容がこちら。
「(前略)お客様の雇用や相続の、”あんなこといいな、できたらいいな”を、不思議なポッケを使わずに叶えられるよう、スタッフ一同、日々精進しております。ぜひ一度ご連絡ください。となりのココロへお越しの方は、こちらでお降りください。」
うーんと、なんだか2つほど有名アニメのフレーズが出てきている気がしますね。初めて聞いたときのインパクトが印象的なこのバス停周辺を、散策してみました。
地区独自の?バス停小屋
アナウンスに気を取られながらも降り立ったのがこちら。野池バス停です。
手作り感満載の小屋がお迎え。
「此の停留所は地区の皆さんで清掃しています」との張り紙。広すぎる空白がいい味を出しています。
誰ですか。ここにスーパードライの空き缶を置いたのは。自治会の皆さんに怒られますよ。
飛べなさそうな鳥と、田口さん
野池バス停は長野駅から15分ほどの場所ですが、バス停の周囲にはところどころ田んぼが広がっています。
鳥獣対策か、田んぼにはかかしのようなダミーの鳥がいるのですが、ちょっと元気がありません。収穫直前の稲穂に埋もれてない?
そんな土地なので、近くには「JAグリーン長野 更北支所」もあります。
ひっきりなしに人の出入りのあるJAバンクのATMに隣接した「田口忠幸翁寿像」が気になったのですが…肝心の田口忠幸氏のことを調べてみても、イマイチよく分かりませんでした。
きっとこの地域に多大な貢献をされた方なのでしょうから適当なことは言えないのですが…田口さん、誰なん?
変なアナウンスの正体
さて、冒頭の車内アナウンスですが、その正体は「COCORO社会保険労務士法人」の広告のようです。
バスの広告に乗せられてまんまと検索したわけですが、スタッフ紹介のページが面白い…
「走るのが苦手なヒョウ」「全力疾走するアヒル」…
個人的には「石橋を叩いて壊すカワウソ」ってのが最高ですね。声に出して読みたい日本語って感じがします。
このCOCOROさん、野池バス停目の前の古民家を改装して事務所にしているそうで、それで野池バス停の広告を出しているというわけなんですね~納得。
(この記事、プロモーションは含んでいませんよ。)
野池と下氷鉋の間
この記事は野池バス停に関する内容ですが、バス停の住所は「長野市稲里町下氷鉋」なんですよね。隣接する交差点の名前こそ野池ですが、野池と名の付く施設は意外に少なめです。
(野池)月極駐車場。
セシェール野池。
野池公民館には…
野池おたっしゃクラブ。
見た感じこんなもんです。
とはいえ野池という地名も歴史があるものらしく、1000年以上前に「氷鉋郡」が成立した頃から存在する地名なのだとか。
たまたま長野市立図書館で見つけた『更北地区の地名』(1993/更北地区地名調査委員会編)という書籍に、野池という地名について面白い記述があったので、抜粋してこの記事を終わりたいと思います。
古代は(中略)野池のあたりの池沼地帯に「鏡の池」ができた。(中略)時代が流れて治水が進み、池の水がだんだん減少して、やがて水がなくなり「鏡の池」の「鏡」が除れて、「の池」が残ったという嘘のような説話がある。
(『更北地区の地名』P90)
いやいや、「~の池」だから「野池」ってまた随分と雑やな~。それ、鏡のくだり必要ないやん!
(訪問日:2021年9月23日(水))
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