現地に住んでいる方から怒られそうなタイトルですが、特急列車がたくさん通ったり、そうでなくても普段使う路線上にありながら降りたことがない駅ってありますよね。そんな駅を実際にいくつか訪問してみたので、どんな駅かを紹介してみたいと思います。
今回取り上げるのは、中央本線のみどり湖駅。岡谷駅と塩尻駅の間にある駅なので、松本・塩尻地域⇔諏訪・岡谷地域の通勤や通学などで多くの方が通っていると思います。ただ、駅周辺に住んでいる方以外でこの駅に降り立つことは少ないかもしれません。そんなみどり湖駅を紹介します。
やたら真っすぐな線路
みどり湖駅の特徴といえば、駅前後のまっすぐな線路です。これはみどり湖駅誕生の経緯にも関係しています。
みどり湖駅の開業は1983年と、中央本線そのものの開業よりもかなり後です。それ以前の中央本線は、岡谷~塩尻間を山(塩嶺峠)を避ける迂回ルートで走っていましたが、速達化のための新線として、みどり湖駅を含む区間が開業しました。
みどり湖駅自体は普通列車のみの停車ですが、新線ゆえに特急列車や貨物列車も続々と通過していきます。
ちなみに駅名にある「みどり湖」ですが、駅から1kmほどの場所にある人口湖のことを指します。グランピングの施設なんかもあるみたいですね。今までみどり湖そのものの存在について考えたことなかったですね、そういえば。
松本平の入口
みどり湖駅は、東京方面から見て塩尻市に入って最初の駅となります。そして、塩尻から松本、さらに大町の方まで広がる松本平(松本盆地)の南端部に位置しています。塩尻駅から北は篠ノ井線になりますので、中央本線から北アルプスを望むことのできる貴重な駅であるとも言えます。
みどり湖駅周辺の線路は堀割となっていますので、駅から上がった道路からは北アルプスを望めます。なお、トンネルを越えた東側の岡谷市から見えるのは八ヶ岳や富士山。
先人が山越えに苦労した塩嶺峠の存在は只者ではなく、ここがまさに太平洋側と日本海側を分ける分水嶺となっています。そんな分水嶺を、現在では10分そこそこで通過していくわけですから、技術の進化を感じますよね。
駅舎というか何というか
ここからはみどり湖駅そのものを観察していきます。みどり湖駅は非常にシンプルな構造。道路から一段降りた掘割区間にホームがあるため、周囲からは駅がほとんど見えません。駅舎に相当する建物も特にないので、外からここが駅と分かるものといえばホーム入口の階段くらいです。
階段の屋根に駅名が書かれているだけ。高速化のための新線に設けられた簡易的な駅という位置づけで、1983年の開業時からずっと無人駅だそうです。
ハッピードリンクショップ
駅前を散策、といっても住宅街以外とくに目ぼしいものもないのですが、ちょっと注目したいのが先ほどの出入口を通ってすぐのところにあるハッピードリンクショップ。
ハッピードリンクショップといえば、長野県と山梨県だけにある自動販売機の群れ(?)です。その名前からして怪しさ満点ですが、別に怪しいものではなくちょっとリーズナブルな自販機たちです。
ハッピードリンクショップといえば僕の大好きなこの記事をぜひご紹介したいのですが、
ハッピードリンクショップの立地は、どちらかといえば車通りの多い道路沿いが多いというイメージがあります。長野市内のハッピードリンクショップも、駅前にあるのは少ないのですが、ここは駅の目の前にあったので、思わず購入しちゃいました。
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長野から名古屋への鈍行旅中に駆け足で立ち寄ったのであっさりとした内容にはなってしまいましたが、みどり湖駅の訪問記でした。
普段なかなか降りない駅、少し寄り道してみたら面白いですよ。
(訪問日:2023年1月5日(木))