「む」の境地

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※運休中※【臨時はかた号】聖なる夜に“ケツの肉がとれる夢”は見られた?キングオブ夜行バスで14時間の旅(2019.12.25-26)

(2020.4追記)

4/11(土)より、はかた号は運休しております。ご注意ください。

www.traicy.com

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はかた号、と聞いてピンとくる方には、おそらく2種類の人がいると思います。

 

あのはかた号

 

まずは、当たり前ですが乗り物好きの人々。

そして、元は北海道のローカル番組であったものの全国に多くのファンを持つ「水曜どうでしょう」のファンの人たち。

 

そうです、あのはかた号です。

知らない方のために説明しますと、はかた号は東京のバスタ新宿(新宿駅前)から福岡の博多バスターミナル(博多)を結ぶ、日本最長の夜行バスと呼ばれるバスです(厳密には最長じゃないですが細かいことは置いておいて)。

新宿発は21時、そこから高速道路を延々と走ること14時間強、終点の博多バスターミナルに着く頃には翌日のお昼11:30近くになります。

 

夜行バスのメリットを全て捨てた特異な存在

一般的に、夜行バスは

  • 運賃が安い
  • 目的地に早く着ける

この2点がメリットと言われます。

確かに時期にもよりますが、競合の多い東京⇄大阪なんかは3000円ほどで行けることもありますもんね。

 

ところがはかた号の運賃が1万円を切ることはほぼありません。

今回私が乗った運賃(多客期)は1万5300円。買い方によってはLCCどころか大手の航空会社よりも高くなる可能性がありますね。

 

しかも終点博多の11:17着は、同日朝に東京駅を出る始発の新幹線(10:52着)より遅いですし、福岡空港まで朝一番の飛行機で行けばもっと早く着けるはずです。時間的なメリットも皆無と言えるでしょう。こんなバスに乗る人は相当なドMでしょう。

 

こうなったら、乗って確かめるしかありませんね。前置きが長くなりましたが、ここから乗車レポートです。

 

臨時便は新宿駅西口から

今回は臨時2号車なので、バスタ新宿ではなく新宿駅西口から乗車。

ヨドバシカメラの目の前です。分かりやすい。

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クリスマスです。私は一体なぜこんなことをしているのかと思わなくもないですが。


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まあまあ細かいことは置いといて、乗り込みましょう。
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‥分かってはいたが多少型落ちだ。。

これで14時間。苦行の幕開けです。

 

静岡までは車内が明るい

最初の休憩、新東名の静岡サービスエリアまでは車内灯は点灯。客席内のカーテンも引かれません。これは夜行では珍しいですね。とはいえ、逆に14時間ずっと消灯だったらそれこそ発狂ものですよね。

そして運転手は2人体制ですが、運転していない方の運転手さんがお茶とアイマスクを配ってくれます。初めから置いてても良いんでしょうけど、配りに来てくれるのがなんだか嬉しいです。
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というわけで、最初の休憩場所の静岡サービスエリアに到着。

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さすがは全国屈指の人気を誇る夜行バス。小雨の中でしたが、皆さん続々と写真を撮っていきます。

これほどまでに、「このバスに乗ること」が目的化したバスはそうそうないでしょう。

ちなみに休憩は15分しかありません。

 

9時間下車休憩なしの耐久勝負

はかた号はトイレ搭載ということで、途中のトイレ休憩は静岡サービスエリアの他は朝8時半ごろの山口県・佐波川サービスエリアのみとなります。この間9時間、運転手交代の休憩を除いてはノンストップです。

そしてここで、運転手さんがカーテンを引きます。ここから完全な深夜走行。

 

ちなみにカーテンは通路側のみならず、前後の席との間にもかけられますので、夜行バスの割にはプライバシーは保たれる方です。女性にもおススメ。実際には乗客の9割は男性でしたが。

 

夜間のスケジュールは大体こんな感じでした。

23:40頃 静岡SA

1:50頃 御在所SA(東名阪道)

6:00頃 福山SA(山陽道)

 

意外と寝れた

3列シート体制になってからのはかた号については「意外とよく眠れた」というレビューが多いですが、確かによく眠れました。途切れ途切れですが8時間ほど寝たみたいです。シートピッチがそれなりにあるので、目一杯リクライニングすると結構いけます。

例えて言うなら…あまり伝わる例えではないですが、かつて北海道を走っていた急行はまなす号の普通車の乗り心地に近かったです。

(もとグリーン車で使用していたシートを転用したものだったので、結構しっかり倒せたのです)

ですので、夜行バスで寝られるというタイプの方であれば、現代のはかた号では十分快適にお過ごしいただけると思います。

 

はっはっはー、時間ぴった(ry

前夜の静岡出発時のアナウンス通り、朝8:20に山口県の佐波川SA(山陽道)に到着。途中時間調整があっただろうとはいえ、時間ぴったりでビックリしました。ナビタイムのおっさんの高笑いが聞こえてきそうです。

 

この佐波川SA、昔からはかた号の朝休憩で停車しているそうですが、非常にこじんまりとした建物です。セブンイレブンと吉野家があります。
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佐波川SAを出ると、昼間走行です。

間仕切り用カーテンが開かれ、窓のカーテンを開くのも許可されます。

「外の景色をお楽しみ下さい」というアナウンスが流れる夜行バス、なかなか珍しいのではないでしょうか。

 

ついに九州

山口県内を30分ほど走ると、開門海峡を渡り、ついに九州突入です。この時点で新宿駅を出て12時間以上が経過。
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あまり天気は良くなかったです。

 

小倉駅で3割ほどが降り、福岡市内へと向かいます。

なお、この日降車扱いがあったのは小倉駅、西鉄天神バスターミナル、博多バスターミナルのみ。その他は降車希望の乗客がいないため通過でした。

 

長いような短いような、あっさりとした終わり

結局、福岡市内の道路渋滞があり、博多バスターミナルの到着は定刻から約40分遅れの12時頃。つまり約15時間乗り通したことになります。

 

個人的な感想としては、意外とあっという間でした。多少腰が痛くなりますが、それは大阪行きくらいの距離感でもなるものなのでそれほど気になりませんでした。残念ながら(?)、ケツの肉がとれる夢は見られませんでしたね。

 

本当にケツの肉が取れたい方は、同区間を4列シートで走るオリオンバスに乗ってみると良いと思います。毎日運行ではないですが、はかた号より割安みたいですよ。自分は嫌です。

 

(はかた号乗車日:2019年12月25日-26日)