長野市から都内への高速バスは複数の路線がありますが、その中でも異色の路線をご紹介。
どっとこむライナーの長野~池袋便の乗車レビューです。
- 長野→池袋なのに松本経由
- 長野駅では乗車場所に注意
- 「大型車困難」の道に入っていく高速バス
- 安曇野から先は「別便」扱い
- 長野便では貴重な、昼間の中央道
- 中央道回りなのに池袋着
- どっとこむライナーの特徴
長野→池袋なのに松本経由
この路線の一番の特徴は、松本駅を経由して、中央道回りのルートであることです。
長野~東京間の高速バスは大半が上信越道・関越道経由ですが、この路線は遠回りの松本経由なので、所要時間は他の路線より長い約5時間となっています。
※どっとこむライナーにも上信越道回りの便もあります。
新幹線なら1時間半で行ける区間をわざわざ5時間かけて乗り通す人がどれくらいいるのか?本当に5時間で着くのか?実際に乗車して検証してみたいと思います。
長野駅では乗車場所に注意
長野駅では、駅から3分ほど歩いた東急シェルシェ前の停留所からの乗車です。他社の乗り場と異なるので注意が必要です。
どっとこむライナーの場合は、出発時刻の10分前に集合時間が設定されています。この日は10名程度の方がバスを待っていて、皆さん集合時間には集まっていました。
9時ちょうど、長野駅前を出発です。
ちなみに同じ時刻にアルピコ交通の新宿行きが発車しており、そちらはバスタ新宿に定刻12:41の到着ですが、こちらは池袋のサンシャインシティバスターミナルに14時の到着予定です。実際の到着時刻はどうなるでしょうか?
「大型車困難」の道に入っていく高速バス
乗車日は年末年始ということもあり、普段の平日なら通勤の車で渋滞する長野市内も快走。そのまま高速に入るかと思いきや…長野インターチェンジの手前で道を外れます。それどころか、「この先大型車困難」の標識のある道に入っていくじゃありませんか。どうした?
これはイレギュラーではなく、この先にある昌栄バスの営業所(バス停名は小島田ターミナル)に立ち寄るためです。
大型車がギリギリ通れる細い道を通るため、そこそこのタイムロスになります。この日も小島田ターミナルでの乗降がなかっただけに、少々もったいない気も…
安曇野から先は「別便」扱い
少々遠回りなところもあったものの、ダイヤも余裕が取られているため、バスは予定通りに長野インターチェンジから長野自動車道を進んでいきます。
この便の特徴がもう一つ。時刻表上では、長野エリアと松本エリアでは別々に分けられています。
長野発だけを見ると長野インターが最後のバス停に見えますが、実際には長野道各バス停、および松本駅東口での乗車があります。ただしどちらも、降車は池袋のみ。長野→松本のみの利用はできません。
10時20分、松本駅前にはほぼ定刻の到着。松本駅前のどっとこむライナーの乗り場は、他路線の「バスターミナル北」バス停に相当します。こちらも他社の高速バスとは異なるので注意です。
松本からも10名強の乗車。満席にはならなかったもののそれなりの乗車率になりました。ちなみにどっとこむライナーは座席指定不可ですが、乗車バス停の早い順に窓側席が割り振られているようでした。今回は長野エリアからの乗客は基本的に窓側、松本エリアからの乗客は基本的に通路側での案内になりました。
長野便では貴重な、昼間の中央道
岡谷ジャンクションからは、中央自動車道に入ります。長野~東京間の高速バスでは珍しい、日中の中央道を進んでいきます。
途中休憩は2か所。最初の休憩地点は中央道に入ってすぐ、諏訪湖サービスエリアです。諏訪湖SAといえば、なんといっても諏訪湖を一望する景色。諏訪湖SAでは15分の休憩時間でした。
その後、こちらも長野~都内では普通通らない山梨県に入ります。山梨県に入ると見えてくるのが富士山。なんだか不思議な気分になります。
予定では、次の休憩地点は談合坂サービスエリア。しかし甲府を過ぎたあたりで、運転席の無線が聞こえてきました。
「談合坂SAの駐車マスが混み合っていて、停められないかもしれません」
「入れなかったら、石川パーキングエリアに行きます」
さすがは年末。談合坂の空き状況を気にしながら到着です。結果的には空きがあり、予定通り15分間の休憩となりました。
せっかく珍しい山梨経由なので、談合坂SAの休憩中に信玄餅アイスを買ってみました。
中央道回りなのに池袋着
中央道はそのまま東京方面に向かうと新宿駅付近を通るため、中央道経由の高速バスは基本的にバスタ新宿や新宿駅周辺が発着地となります。しかしこの便は新宿駅の手前の西新宿ジャンクションで進路を北に変えると、池袋方面へと進んでいきます。
そして首都高速の都心環状線を北上し、西池袋ランプを出て立教大学のキャンパス脇を通過して、この日は10分ほどの早着でサンシャインバスターミナルに到着しました。
他の路線で見ないルートということもあり新鮮なポイントも多く、5時間近い乗車もあまり長くは感じませんでした!
どっとこむライナーの特徴
最後に、どっとこむライナーのバスの特徴を簡単にご紹介します。
各座席にコンセントがあります。Wi-Fiはありません。
また、トランクへの預け荷物は1人1個まで。これはウェブサイトにも記載されています。会社によっては2,3個預けても何も言われないこともありますが、どっとこむライナーの場合はこちらを厳格に守るようですので、そのつもりで荷物を準備されることをおすすめします。
また個人的に気になったポイントとしては、運転席にある安全装置(おそらく前方との車間が詰まった場合などのアラートっぽい)の音量が他社のバスより大きい気がするため、音が気になると眠れない可能性があります。どちらかというと夜行便向けの注意ですね。
以上、どっとこむライナー長野~池袋線のご紹介でした!
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