長野県にも、プロ野球チームがあります。
え、何を言ってるの?という人もいるかもしれませんが、嘘ではありません。
ルートインBCリーグの信濃グランセローズです。
今回初めて観戦に行ってきたので、チームの紹介とともに観戦レポートをお届けします。
ルートインBCリーグと信濃グランセローズについて
いわゆる独立リーグというやつです。NPB(セ・リーグ/パ・リーグ)とは待遇は大きく異なるものの、球団から選手として給料が支給されているという意味では、”プロ野球選手”ということになります。
2007年の発足当初は北信越4県にホームを置く4球団でのリーグ戦でしたが、現在では東は福島から西は滋賀まで12球団が存在し、6球団ずつ2地区に分かれてリーグ戦を行っています(2020年シーズンはコロナの影響でさらに複雑なリーグ構成ですが、ここでは割愛)。最近では、川崎宗則選手や西岡剛選手といった元NPBプレーヤーが多数在籍することで知られる栃木ゴールデンブレーブスとかが話題をかっさらっていますね。
その中で、リーグ発足当初から加盟している球団の1つが、信濃グランセローズです。長野県で唯一の”プロ野球チーム”となります。
県内各地でホームゲームを行いますが、練習拠点は長野市でも松本市でもなく、中野市。これは球場設備などの環境面のほか、当初リーグの他球団が新潟・富山・石川であり、遠征時の交通の便が良い土地であることも理由だと言われています。
中野市営野球場への行き方
ここから、試合当日の様子です。普段練習拠点としている、中野市営野球場でのホームゲーム。
シーズンも終盤、10月に突入しましたが、平日ナイターでの開催です。寒い。
車のない自分は、長野電鉄の中野松川駅から徒歩で向かいます。それにしても、この渋い駅とつい最近まで東京の地下鉄日比谷線で活躍した車両の対比がなんとも面白いです。
警報器のない踏切なんかもあったりします。
中野松川駅から中野市営野球場へは一本道。駅から見えるファミリーマートの横を通ればあとはまっすぐです。
立派な体育館が見えたところで右折。これで到着です。ちなみに駅から球場は徒歩10分との案内でしたが、15分くらいをみておくと良いと思います。
なお、こちらは最寄りのバス停の時刻表ですが、ナイター時は使えませんね。
球場の向かいにはケーヨーデイツーがありますが、こちらにはくれぐれも駐車しないように。警備員さんも立っています。
BCリーグのコロナ対策
2020シーズンについては、原則オンラインでの前売り券購入が必要になります。一般の方の観戦時に必要な手続きは以下の通り。
- 各プレイガイド(CNプレイガイド/イープラス)での前売り券購入
- 「ホームゲーム事前登録」への個人情報の登録
今回自分はイープラスの「スマチケ」を利用しました。コンビニ等での発券不要で手数料も無料。
この手の発券方法はだいぶ浸透してきた感じがあります。なお、当日券の販売がない分前売り券は試合開始1時間前まで購入が可能です。
そして今シーズンについてはチケット購入だけでは入場ができず、事前登録というものをしておく必要があります。感染者が出た際に追えるようにするためですね。
そして球場到着後はリストバンドと交換、検温をして入場となります。
特別ルールの中行われる緊迫したゲーム
試合開始は18時。今の季節はもうすっかり日が落ちて寒いです。観客は公式発表で193人。皆さん冬の装いで観戦です。
なお球場の構造上、ホームチームが3塁側となります。おそらく、外野スタンドがレフト後方にのみあるためと思われます。
この日の試合は投手戦。19歳の宮野投手が素晴らしいピッチングを披露しました。
プロフィールを見ると持ち球がストレート・カーブ・チェンジアップ。バックネット裏から観戦した感想としては、この日は縦変化の大きなカーブが圧巻でした。さらに9回にMAXの143km/hを記録したのも素晴らしかったです。完封こそ逃しましたが、今後に期待のピッチャーですね。
ちなみにこの日はYouTubeでのライブ配信が行われていて、放送席は自分が座った席のすぐ横。実況解説を聞きながら楽しみました。
そこで盛んに言われていたのが「今シーズン、9回まで試合が行われるのは珍しい」とのこと。
今シーズンのBCリーグには特別ルールがあります。それは、「試合開始から2時間45分が経過した時点で、7回を越えて新たなイニングには入らない、勝っているチームが攻撃中の場合はその時点で立っているバッターの打席をもって試合終了」というものです。この影響で7回で終了する試合が多くなっています。
試合は6-1で信濃の勝利。試合終了後にはリストバンドに書かれた番号による抽選会が行われ、選手カードをゲット。
こちらの安田投手も若い選手ですが、それもそのはず。BCリーグの選手登録は、基本的に26歳以下という年齢制限があります。先述の川崎選手や西岡選手は「オーバーエイジ枠」として各球団に5人以内のみ認められている特例で、そういった意味でも非常にシビアなリーグであるといえます。
(2020.11追記)こちらの安田投手、2020シーズン終了をもって自由契約となりました。本当にシビアだ。。
地区チャンピオンシップへ
今シーズンの信濃は中地区チャンピオンシップへの進出が決まっています。レギュラーシーズンは10/11(日)の試合で最後。中地区チャンピオンシップはまたしても福島と、10月17日(土)13時から、松本市の四賀球場での一発勝負です。ぜひ観に行ってみてはいかがでしょうか。